結社の歌会、大学の短歌会、書店やオンラインで開かれる歌会など、いろいろな形があります。はじめて行く前に、流れと、どう参加すればいいかを知っておきましょう。
よくある歌会の流れ
- 詠草(えいそう)を出す:前もって一首ずつ送る。題が出ることもある
- 詠草が配られる:作者の名前を伏せて、歌だけが並んだ紙(またはデータ)が配られる
- 選をする:いいと思った歌に、票を入れる
- 評をする:一首ずつ、何人かが「どう読んだか」「どこがいいか、気になるか」「どこが良くないと感じるか」などを話す
- 作者が明かされる:通常は、全員分の読解が終わってから作者が名乗る
名前を伏せるのは、誰の歌かではなく、歌そのものを読むためです。
評で話すこと
はじめは、うまく話そうとしなくて大丈夫です。
- どんな場面が見えたか(自分の読み)
- いちばん好きな言葉はどこか
- わかりにくかったところはどこか
「こう読んだ」と言うだけで、作者には大きな手がかりになります。ほかの人の読みが自分と違ったら、それもおもしろいところです。また歌の読解を作者の属性や、実人生に結びつけすぎることはやめましょう。それは多くの歌会でマナー違反とされており、大きなトラブルになることがあります。
例えば「作者の方は女性だと思いますが〜」「若い方が作られたのだと思いますが〜」というのは基本的にやめた方がいいです。あくまで、歌の中の「登場人物」がどのように動いているか、感じているか、作品の中で何がみえるかというところにフォーカスしてください。
歌会に繰り返し出ると、どのように歌を評すればいいのかがだんだんわかってくると思います。
また批評の場でもあるので、自分の作品に厳しい評が出ることも多々あります。
作者として出るときは
- 評のあいだは、作者は黙って聞くのが一般的
- 読み違えられても、それは「歌がそう読めた」という大事な情報
- 歌会で出した歌は「発表済み」になることがあるので、新人賞に出したい歌は気をつける(基本的には、未発表作として扱われるケースが多い)
- 他人の歌を、許諾なく勝手に公開することは許されないので注意
歌会はどこで探す?
- 結社の歌会:会員向けが多いが、見学できる可能性もある(短歌の結社とは?)
- 大学の短歌会:学生なら、他大学の人も入れるところがある
- 書店・イベントの歌会:短歌をあつかう本屋やお店が開くことがある(短歌の本が買える本屋)
- オンライン歌会:もっとも参加ハードルが低い。SNSで募集されることが多い。はじめてでも参加しやすい
ここが入門ポイント
歌会は、名前を伏せた歌を読み合う場所。「どう読んだか」を言葉にするのが、そのまま歌を読む練習になり、自分の歌がどう読まれるかを知る機会にもなります。
次に読みたい一冊
夜を着こなせたなら
NEXT BOOK
夢では痛みを感じない
山階基『夜を着こなせたなら』
そのさなかで選ばれつづける留保や調和のことを思うと、胸がくるしい。目の前を夢化することと、この痛みはつながっているとも思う。だって、夢では痛みを感じない。
推薦文:武田ひか 推薦文を読む →