歌集を出す三つの道
| 出し方 | どんなもの | 向いている人 |
|---|---|---|
| 出版社から出す | 歌集を出している出版社に頼む。費用は著者が負担することが多い | 書店に並べたい、ISBNのついた本にしたい |
| 自分で作る(ZINE・同人誌) | 印刷所やコピー機で作り、文学フリマやBOOTHで売る | まず小さく形にしたい |
| 賞・公募から出す | 歌集の原稿を募る賞に応募し、受賞すると刊行される | 費用をかけずに出版を目指したい |
出版社から出すとき
歌集を出している出版社の多くは、歌集出版の相談を受けつけています。
どの出版社があるかは短歌の出版社まとめにまとめています。
費用は部数や造本によって大きく変わります。筆者は歌集をまだ出していないのですが、有名な話として穂村弘が第一歌集を出版した際に108万円の費用がかかったことが明かされています。
それだけ費用がかかることなので、出版社から出すのは本当に出したいと思った時、覚悟が決まった時にするのがおすすめです。まずは同人誌やコピー本で、ちいさく形にしてみるのがおすすめです。
自分で作るとき
- 原稿:テキストを組んでPDFにする。縦書きの組版ができるソフトやサービスを使う。Adobeでもできますが、使用経験がない人はWordやCanvaでも縦書きの原稿を作れます。
- 印刷:同人誌の印刷所に頼むか、コピー本にする。ネットプリントで配る方法もある(短歌のネットプリント)
- 売る・配る:文学フリマ、BOOTH、独立系の本屋への持ち込みなど(文学フリマで短歌の本を買う・出す)
何人かで作る合同誌や同人誌から始める人もいます(短歌の同人誌)。
賞・公募から出すとき
歌集の原稿そのものを募る賞があります。
たとえば現代短歌社賞は、歌集の原稿で応募し、受賞作が歌集として刊行されます。書肆侃侃房の笹井宏之賞のように、受賞者が歌集を出せる賞もあります。また笹井宏之賞も50首を募集し、歌集出版が賞になっています。くわしくは短歌の新人賞まとめへ。
一冊にまとめるときのコツ
- 歌を選ぶ:作った歌を全部入れなくていい。何首入れるかを先に決めると選びやすい
- 並べる:作った順、テーマごと、連作ごとなど。並びで一冊の印象が決まる
- タイトル:歌集の中の一首や言葉から取ることが多い(が、自由)
歌集は、出版社から・自分で・賞からの三つの道で出せる。はじめは小さなZINEで「選ぶ・並べる」を一度やってみると、次の一冊の作り方が見えてくるはずです。楽しんでください!
次に読みたい一冊
岡本真帆・丸山るい『奇遇』を読んでみてください。『奇遇』は出版社ではなく、個人から出版された本です。
へたくそなハンドサインを
岡本真帆・丸山るい『奇遇』
もし目の前に糸が見えているのなら、たぐりよせてみてよ!とほんとうに思う。その糸の先には素敵なことがきっと待っている。想像もしなかった眩しさをともなって。
推薦文:武田ひか 推薦文を読む →